お客様にとってもっとも関心のある知財や独禁法・金融・労使関係などの最新の話題をお届けします。
御社の法務・経営戦略にお役立てください。
-
AI生成コンテンツの著作権保護(中国と米国)
(25/12/19)
2023年11月以降、中国の裁判所では、AIユーザーにAI生成コンテンツの著作権を認める重要な判決がいくつか出されている。これに対して、米国著作権局(USCO)は、歴史的にAI生成画像への著作権付与に慎重であり、人間による著作者性や寄与の欠如を指摘してきた。ところが、2025年1月29日、USCOは、「著作権と人工知能に関する報告書」を公表し、その中で、「AIシステムの使用を通じて創造性が表現される場合、それは引き続き保護される」と強調した。その翌日、USCOは初めて、AI画像「A Single Piece of American Cheese」に著作権による保護を付与した。この報告書の公表とAI画像への著作権付与は、中国と米国の法制度が、一定のAI生成コンテンツに著作権保護を認める方向で収斂しつつあることを示しているが、そこで適用される分析には依然として相違がある。
2025年USCO報告書が、人間の著作者がAIを創作ツールとして使用する場合、その作品は著作権保護の対象となると認めたことは、中国の裁判所のアプローチに近づくものである。実際、USCOは報告書公表後、2025年1月30日に初めてAI生成作品に著作権保護を付与したが、これは中国の裁判所がAI画像の著作権保護を認めてから1年以上も後のことである。しかし、両国の裁判所や関連する機関が、「一部のAI生成コンテンツは著作権保護の対象となる」という基本概念で歩調を合わせ始めている一方で、AIによる創作が主体で著作権保護の対象外となるコンテンツから、人間の著作者がAIを単なるツールとして使用したコンテンツへ移行するために必要な入力の程度については、依然として疑問が残されている。たとえば、中国の裁判所(2023年11月27日のBIC事件を含む)は、プロンプトやパラメータを繰り返し調整・修正することが、結果として生成されたAI画像に著作権を認める要因となり得ると判断した。これに対して、2025年USCO報告書では、「現在一般に利用可能な技術において、プロンプトだけではAIシステムの出力に対する著作者性をユーザーに認める十分な人間による制御とはならない」とこの問題を結論づけている(報告書18ページ)。
→本文は英語で提供しています。
Noted with Interest: Copyrightability of AI-Generated Content in China and the US
クイン・エマニュエル・アークハート・サリバン
外国法共同事業法律事務所
東京オフィス代表 ライアン・ゴールドスティン
この件につきましてのお問い合わせ先
マーケティング・ディレクター 外川智恵(とがわちえ)
chietogawa@quinnemanuel.com




