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Dewberry事件における間接責任逃れは認められず
(25/11/21)
2025年2月、米国連邦最高裁は、Dewberry事件において、ラナム法(Lanham Act)に基づいて商標権侵害による4,300万ドルの利益の返還を命じた原審判決を覆した。同裁判所は、原告が被告の関連会社から利益を回収する権利を有しないと判断したのである。
以下はこの判決の要旨である:
第一に、ラナム法(Lanham Act)は、勝訴した原告に対し「被告の利益」を回収する権利を認めているが、ここでの「被告」は、訴訟で救済を求められている当事者を指す(15 U.S.C. § 1117およびBlack's Law Dictionaryを引用)。
第二に、被告であるDewberry Groupは、「利益を報告してない」。すなわち、連邦地方裁判所の返還命令は同社の関連会社の利益に基づくものではあったが、Dewberry Group自身の利益ではなかった。
第三に、原告であるDewberry Engineersは、連邦地方裁判所において法人格否認(veil-piercing)が認められるために必要な主張立証を試みていなかった。
これらの点を踏まえて、連邦最高裁は以下のように結論づけた。すなわち、Dewberry Engineersは、Dewberry Groupの関連会社から利益を回収する権利を有していない。なぜなら、関連会社は訴訟の被告とはされてはおらず、また法人格否認の正当な根拠も示されていないため関連会社は独立した法人とみなされるからである。
そして、この判決文では次のように明言されている:「Dewberry Engineersは、法人被告(すなわちDewberry Group)とその別法人である関連会社との区別を無視することの正当性を示すことができていない」。
この判決は、商標訴訟において間接責任(vicarious liability)を主張することで法人格の壁を乗り越えようとする試みに対し、強い警告を発するものと言うことができよう。
→本文は英語で提供しています。
Escaping Dewberry with Vicarious Liability? Not So Fast.
クイン・エマニュエル・アークハート・サリバン
外国法共同事業法律事務所
東京オフィス代表 ライアン・ゴールドスティン
この件につきましてのお問い合わせ先
マーケティング・ディレクター 外川智恵(とがわちえ)
chietogawa@quinnemanuel.com




